ACPにおける「私のリビングウィル」小冊子活用の趣意書

更新日:1月23日

日本臨床内科医会は平成31年1月より「私のリビングウィル」の活動を始めました。

 医療の目覚しい進歩で「遠ざかる死・問われる生」がキーワードになる社会になり、超高齢化社会を目前にしている私たちはいかに命を全うするかが大きな課題です。

 ACP(Advanced Care Planning)は、超高齢化社会では重要な活動であり、平成30年4月に、厚生労働省のACPを推進する方針と協同して日本医師会でも取り組むことになりました。人生最期の治療をどうするかを患者さんと一緒に考えるACPは超高齢化社会を迎えた我が国では重要な活動です。

 しかし、先進国においてはACPはほぼ100%行われているのに対して、我が国ではがん拠点病院においても30%にも達していません。

 このACP活動ができるのは、長年に亘って患者さんに寄り添って診療している臨床内科医会の会員である我々だと自負しています。

 かかりつけ医として患者・家族の皆さんと前もってACPについての話し合うことで、生きがいのある生尊厳のある死を共有することができます。

 また、ご家族の中においても生と死を共有することができるACP活動は重要な意味を持っています。

 臨床内科医会は平成30年9月の学会時に「かかりつけ医宣言」を明らかにし、次のように患者さんの人生の最終段階まで支えると宣言しております。

 日本臨床内科医会かかりつけ宣言

 日本臨床内科医会会員は、幅広い医学的視野・知識を有し、実地臨床医としての最新の医療を提供するだけでなく

 1.生活習慣病などの適切な管理、感染症予防、軽度認知症状やがんの早期発見、体力を維持する  ための生活指導などを通じて健康寿命の延伸に努めます

 2.高齢者特有の病態を理解し、患者さんの生きがいを考慮して診療にあたり、人生の最終段階まで  支えます

 3.常に患者さんい寄り添い、地域で安心して生活出来るよう努めます

「私のリビングウィル」冊子の活用方法

 患者・家族の皆さんに人生最終段階の医療について話し合う場合に「私のリビングウィル」の冊子の活用は有用です。

 この冊子は意思表示や自分で判断できなくなった場合に、延命治療をどうするのかを具体的に1~5の項目に説明してあります。

 患者さんや家族がこれらの項目を選択して、署名し最後に主治医も署名します。この冊子は全国どこの医療機関でも有効です。

 この作業を通じて主治医と患者の関係はもちろんのこと、家族間においての死に対しての考えが共有されることになります。

 近い将来、このACP活動がクリニックにおいても保険収載されると思います。「私のリビングウィル」小冊子をご活用下さい。

                                                                           平成31年1月

                  近藤彰・長尾哲彦(日本臨床内科医会常任理事)


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