​挨 拶

​令和3年4月

理事長 近藤 彰

ワクチン接種とトータルケア(全人的ケア)

 COVID-19(新型コロナ)はウイルスの変異によりさらに感染の勢いが止まりません。感染予防の切り札であるワクチン接種が始まっていますが、まだまだ感染の収束が見通せない日々が続きます。患者・家族の皆さまは感染予防に最大限取り組まれています。私たち近藤内科病院もかかりつけ医として、全力で患者・家族の皆さまをCOVID-19からお守りいたします。

2021年春から始まっているワクチン接種は、4月中旬以降には高齢者を対象に本格化します。当院は「ワクチン接種センター」を設営して、かかりつけの患者・家族の皆さまをはじめとして、一人でも多くの市民の皆さまに対して、安全にワクチン接種を行います。

パンデミックのなか当院で行ってきた対策は、まず発熱外来にて迅速な診断をし、徹底した感染予防を図ってきました。感染拡大により人間関係が阻害されることに対し、たとえばご家族のお見舞いが著しく制限されるなどの事態に対してはITの活用(テレビ電話・LINE)や院内ボランティア活動等を行うことなど、患者さんの援助に心がけております。

一年余りのパンデミックの診療をとおして顕かになったことは、診療の基本はトータルケアであるということでした。トータルケア(全人的ケア)は緩和ケアでの基本になるケアです。当院では20年間緩和ケア病棟でトータルケアに取り組んできました。今後は一般病棟・地域包括ケア病床・在宅医療においてもトータルケアを確立してまいります。

トータルケアの実際は、症状の改善を図り日常生活への復帰を援助するケアです。そのためチーム医療の目標は、フレイルによる身体機能の低下・排泄障害・認知機能障害・嚥下障害の改善を図ることで、患者さんが日常生活を取り戻すことです。この活動は「標準リハビリテーション」として全職種が取り組み、患者さんが病院から住み慣れた家等に帰られたときにも標準リハビリテーションを継続することによって、地域社会で健やかに暮らすことができるように援助してまいります。トータルケアは高齢化社会における包括ケアシステムの中で基本になるケアであり、豊かな高齢化社会への道筋になると考えています。

COVID-19の切り札であるメッセンジャーRNAワクチンは2020年のノーベル生理学賞のゲノム編集技術であるクリスパーキャス9を応用したものです。今後、このワクチン接種が進むことで穏やかな日常生活を取り戻すことができると期待しています。

院長 田村 克也

いつも近藤内科病院を、ご支援いただきありがとうございます。近藤内科病院は、昭和58年11月から現在まで患者様・家族の皆様、医療福祉関連機関の皆様、職員に支えられて、地域医療に貢献してまいりました。また、平成14年に徳島県で初めて緩和ケア病棟を開設いたしました。緩和ケア病棟は緩和ケアのパイオニアとして成長を続けており当院の誇れる分野でもあります。開院当初より、当院の理念は「患者の皆様が安心して最良の医療が受けられるように全力を尽くす」であります。これからも安心して診療を受けていただける病院を目指して病院の運営、マネージメントに責務を果たしたいと考えております。

最近の医療状況をみますと人口の高齢化が進んでおり、徳島は全国平均よりも、さらにその数年先の状況に至っております。高齢化社会において元気な健康期間を長く保っていただけるように、悪性腫瘍の早期発見と予防、サルコペニアによる筋力低下予防、物忘れ、嚥下障害、尿失禁などへの対策を病院のスタッフ全員で進めてまいります。しかし、医療資源を当院だけで提供、完結することは困難であります。地域の関係各機関の皆様と交流し、連携をさらに進め、患者様に切れ目なく持続的に医療介護を受けていただけるように努めたいと考えております。

一昨年前より新型コロナ感染症が蔓延し出口の見えない状況が続いております。患者様、患者家族の皆様にも多大な御迷惑をかけていることと思いますが、コロナ禍の中にあっても患者の皆様が安全に医療を受けられるように全力を尽くしております。病院内での感染予防を徹底し医療が提供できるように努力を続けます。また新型コロナワクチンの接種を当院で受けていただけるように準備を進めております。ワクチンが搬送され次第、接種を始めたいと考えております。新型コロナ禍によりライフスタイルも変化いたしました。いまこそ我々は新しい診療スタイルを模索し地域に、なくてはならない病院を目指したいと考えております。地域の皆様と協力して新型コロナ感染症を克服したいと思います。

職員は、今まで培ってきた人に対するやさしさや医療看護能力を協力して患者様に当たり、また職員個々の力がフルに発揮できる、やりがいのある病院を目指したいと思います。

これからも皆様のお力を借り、近藤内科病院が、地域社会に信頼され、社会の進歩に貢献できるように頑張りたいと、考えておりますので、どうか変わらぬご支援ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。